多くの企業様は、Webサイトのリニューアルを検討する際、予算の区切りや新年度の節目ということで4月公開を希望されます。
しかし、実はそれが結構な危険を孕んでいるとしたら? この記事でその理由を解説します。

目次
1.Webサイトリニューアルによくある「4月公開」の落とし穴
Webサイトのリニューアルを検討する際、「年度末の3月に納品してもらい、新年度が始まる4月に合わせて公開したい」と考える企業様は非常に多くいらっしゃいます。
予算の区切りや新年度のスタートという節目を考えれば、ごく自然な発想です。
しかし、Web業界の裏側を知る者としてあえて申し上げます。1月から3月の納品を目指すスケジュールは、今すぐ見直すべき非常に危険な選択です。
なぜなら、会社の顔であるWebサイトの品質を大きく落としてしまう危険性を孕んでいるからです。
その理由は極めてシンプルです。Web制作業界において、1月から3月は1年で最も忙しい「超・繁忙期」にあたります。
多くの企業様が同じように「年度末納品」を希望されるため、業界全体で制作の依頼が一点に集中します。
どれほど優秀な制作会社であっても、抱えられる人員やリソースには限界があります。
実績があり質の高い制作会社ほど、あっという間にスケジュールが埋まってしまい、空きがなくなってしまうのです。

これは、ゴールデンウィークや年末年始といった大型連休のホテル予約を想像していただければ分かりやすいでしょう。
直前に慌てて宿を探しても、評判の良いホテルはすでに満室で、残っているのは質の高くない宿ばかり……といった経験はないでしょうか?
Webサイトのリニューアルでも、これと全く同じ現象が起きてしまいます。
2.Webサイトリニューアルの繁忙期にありがちな「下請け・孫請け」リスク
繁忙期に依頼した場合、特に注意が必要なのが「実際のWebサイト制作は誰が行うのか?」という問題です。
社内で全ての工程を行う一貫体制を敷いている大手制作会社に依頼したとしても、繁忙期は社内リソースが足りなくなります。
その結果、実際の制作作業(手を動かす作業)は、下請けや孫請けの企業へと流れていくことが多くなります。
この時期は、優秀な外部制作者のスケジュールも当然埋まっています。
そのため、結果的に手の空いている質の低いフリーランスや個人事業主に頼らざるを得なくなり、最終的なWebサイトの品質が著しく低下してしまう恐れがあるのです。
3.Webサイトリニューアルは「4月スタート」なら大丈夫?
「なるほど、繁忙期は避けよう。では、予算が下りた新年度の4月からゆっくりプロジェクトをスタートさせればいいだろう」
もしそうお考えになったのであれば、それも実は大きな間違いです。多くの場合、Webサイトの制作期間の見積もりが甘すぎる傾向にあります。
多くのご担当者様は「3ヶ月から半年もあれば公開できるだろう」と想定しがちですが、実際には10ヶ月から1年近くかかるケースが非常に多いのが現実です。
なぜなら、デザインやシステム構築といった実際の「制作作業」にかかる前に、膨大な準備期間が必要だからです。

どのようなサイトにするのか(要件定義)
どのような機能を持たせるのか(仕様設計)
社内での合意形成・調整
これらに想定以上の時間が取られます。
もし4月にプロジェクトを開始して1年かかってしまうと、結局一番避けるべき「1月〜3月の超・繁忙期」に納品が重なってしまうのです。
4.Webサイトリニューアル成功の鍵は「スケジュールの逆算」
では、質の高いWebサイトを確実に作り上げるためにはどうすればよいのでしょうか。
その答えは、「スケジュールの逆算」にあります。
早め早めに着手し、繁忙期を避けて公開できるスケジュールを組むことが重要です。
例えば、3月が決算期の企業様であれば、12月や1月には来期の予算申請を行うのが一般的です。
予算確保の目処が立った段階で、4月になるのを待つ必要は全くありません。即座にプロジェクトをスタートさせるべきです。
「遅くとも12月末、あるいは1月中には公開する」という段取りを組み、そこから逆算して進めていくことこそが、プロジェクトを成功に導く最大の秘訣です。

5.Webサイトリニューアルを成功させるために
Webサイトは会社にとって重要な資産です。
その価値を最大限に高め、品質を担保するためには、従来の「年度末納品・4月公開」という思い込みや習慣を捨て去る必要があります。
一歩先をゆくスケジュール戦略を立てることで、優秀な制作リソースを確保し、納得のいくWebサイトリニューアルを実現しましょう。
